2023年度 ばんえい競馬 能力検査特集
今年度から能力検査自体が厳しくなるとの通知がありました。
ばんえい競馬は帯広競馬のみで開催されているため、ヒト・場所の問題で、一定数以上の馬を扱うことができません。
近年、出走手当や賞金の上昇により、馬の引退が遅くなる傾向がありました。
今年度から、現競走馬に関しても一定のルールで引退を早める施策が取られ、新馬に関しても、能力検査が厳しくなります。
能力検査時のソリの重量が10kg増え、能力検査の回数と期間も短くなりました。
そのため、馬主としても、遅生まれを回避したり、2歳段階から活躍する種牡馬を見つけたりと、より一層、馬を見る力が必要になりそうです。
まずは、4月に登録された馬の傾向を見ていきます。第一回能力検査の結果が出次第、更新していきます。
2023年度 新馬・種牡馬傾向
2023年4月段階で登録されている新馬に対して、種牡馬トップ10を見ていきましょう。
リーディング争いに必ずいたカネサブラック産駒がいなくなり、今年から種牡馬の勢力図も変わってきそうです。
種牡馬名 | 登録頭数 |
フジダイビクトリー | 30 |
ミタコトナイ | 18 |
インフィニティー | 17 |
カネサテンリュウ | 13 |
ジェイワン | 12 |
アローファイター | 9 |
スギノハリアー | 9 |
イサムフジ | 8 |
ナリタボブサップ | 8 |
ブラックシシ | 8 |
まずは、一気に頭数を増やしたフジダイビクトリーとミタコトナイが、インフィニティー、カネサテンリュウを超えることができるのか。
ジェイワンはカネサブラック後継として、地位を確保できるのかに注目しています。
フジダイビクトリーは、3歳以降に活躍するようなイメージがあるので、能力検査での合格率にも注目しています。
2023年度 新馬・預託厩舎傾向
毎年のことながら、多くの新馬を預託されている厩舎があり、大変だろうなあと感心してしまいます。
現時点での預託数上位厩舎は以下のとおりです。
裏を返せば、新規馬主が預託できる可能性はないという・・・
調教師名 | 預託頭数 |
西調教師 | 18 |
坂本調教師 | 17 |
金田調教師 | 16 |
小林長吉調教師 | 15 |
槻館調教師 | 14 |
種牡馬+預託厩舎 ランキング
それでは、頭数の多い種牡馬がどこの厩舎に多く預けられているのかを見てみましょう。
今回は、フジダイビクトリー産駒に注目してみます。
調教師名 | フジダイビクトリー産駒 | 新馬頭数(割合) |
今井調教師 | 4 | 12(33%) |
中島調教師 | 3 | 7(43%) |
松田調教師 | 3 | 8(38%) |
山本調教師 | 3 | 7(43%) |
今井調教師は新馬自体の頭数も多いのですが、注目したいのは、新規開業の松田調教師ですね。
フジダイビクトリー産駒が早くから活躍するか、厩舎の成績にも影響がありそうです。
第一回能力検査結果
2023年度第一回能力検査が行われ、現地にいた生産者・馬主など関係者のため息と諦めが聞こえる結果となりました。
私も現地にいましたが、当日まで降り続いた雨で馬場水分は3%を超え、軽馬場になると予想していましたが、予想を遥かに上回る重馬場となりました。
昨年の第一回能力検査では、馬場水分0.9%で重馬場、合格率も悪かったのですが、まさかその数字を超える難関試験になるとは・・・
結果は、合格率33.7%、さすがに予想していない数字でした。
ただ、能力検査も後半になると、段々と合格率も上がってきましたので、砂がなれてくれば、段々と軽めになっていくだろうと考えています。
2023年度能力検査 合格率と傾向について
非常に難易度が上がったなというのが率直な感想です。
4月初めに走路改修が入り、4~5月が非常に重い馬場になったこと、ソリの重量が10kg増えたことが原因だと思います。
5月後半と6月初旬の合格率が高いことから、砂が慣れてきたということが言えるかもしれません。
来年、同じような砂の入れ替えをするのかどうかで、合格率がどう変化するのか注目です。
第一回や第二回から能力検査を受けていた馬たちが、第五回と第六回でだいたい受かったような構図でしょうか。
能力検査 | 馬場水分 | 合格率 |
第一回 | 2.6%~3.6% | 33.7% |
第二回 | 1.9%~1.6% | 37.5% |
第三回 | 1.3%~1.2% | 34.2% |
第四回 | 1.5%~1.4% | 30.9% |
第五回 | 1.6%~1.5% | 61.5% |
第六回 | 0.7%~0.6% | 48.9% |
第七回 | 1.4%~1.4% | 38.2% |
第八回 | 1.6% | 23.0% |
去年と比べると、差は歴然。本当にヒヤヒヤしました。
能力検査 | 2023年度 | 2022年度 |
第一回 | 33.7% | 39.1% |
第二回 | 37.5% | 59.4% |
第三回 | 34.2% | 59.2% |
第四回 | 30.9% | 46.9% |
第五回 | 61.5% | 68.0% |
第六回 | 48.9% | 95.5% |
第七回 | 38.2% | 52.9% |
第八回 | 23.0% | 52.1% |
管理人
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地方馬主が増えている中、まったくばんえい競馬が話題にならないことが悔しくて、サイトを運営開始。
2022年、ジェイジャックのオーナーとなりました。
ばんえい競馬を愛する人が一人でも増えるように地道に活動中。
ばんえい競馬はいいぞ。ばんえい競馬はいいぞ。ばんえい競馬はいいぞ。
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